We are moving ever closer to the era of mind control 私たちはマインドコントロールの時代へ、かつてないぐらいに近寄って行っている http://www.guardian.co.uk/science/2006/feb/05/comment.themilitary By Steven Rose Sunday 5 February 2006 脳スキャンという新しい技術に関する軍事の関心は邪悪な面を見せ始めた 脳科学は絶好調だ。精神的苦悩のレベルが上がる懸念は、アメリカと ヨーロッパにおける前代未聞の投資額のレベルという結果を出した。 そして新技術の範囲は、遺伝学から脳イメージング(視覚化)へと。 分子と細胞において、私たちはどのように見て、どのように覚えて、 なぜ私たちは感情的になるかという基礎をなす工程の中へと、驚く ほどの洞察を提供する。 脳イメージングはなじんできている。CAT、PET、MRIなどの重要な 機能として知られているスキャナーは、病院の機器として始まり、 手術のための腫瘍の確認、卒中によるダメージや診断の目安、 初期の痴呆の発見を可能にする。脳の領域での「明かりが灯って いる」画像は、その人が恋人のことを考えている時、店から家へ 帰るところを想像している時、または数学の問題を解いている時、 これらは科学者たちと世間の創造力をとらえている。 もし彼らがもっとやることができたら? 最近、スーパーで似たような商品を選ぶ時、人々を能動的にする 脳の領域を見る実験の結果が公表された。大手企業、コカコーラから BMWまで、どのように新しいデザインやブランドを消費者が受け入れる のかの能力について、脳を画像化され始めている。彼らは「ニューロ マーケティング」と「ニューロエコノミクス」について語り始めている。 このようなトレンドは無害であるだろうが、その画像を暴いていくことへの 関心は減少せずに高まっている状態だ。特に未来の行動を予測する だろう脳のイメージはどのようなものか、または犯罪において有罪か 無罪かを表すのは? このような主張がある。たとえば「サイコパシー (精神病質)」となる可能性を暴く、残忍な殺人者たちの脳は顕著に 異常性なパターンを示すため、人の脳により有罪と宣告するというもの。 現在の法案の風潮において、まだ犯罪を犯していない「サイコパス」を 先制して見つけ出すことへの試みを提供し、このような犯罪は深刻に 扱われる必要があるというものだ。彼らは司法へ抵抗し、そして抵抗 していくだろうが、最近の開発では高まる独裁主義的な状況に対し、 これは脆弱な防御であろう。 より深刻なのは、調査と敵の精神処理工程を操作する、または自国の 兵士たちの能力を高める可能性のある技術開発において、軍事が 寄せる関心がある。このような関心には、何も新しいものはない。 アメリカでは最低でも半世紀さかのぼる。ソビエト連邦による印象として、 心理学的戦闘を開発していたが、CIAとDARPAは彼ら自身のプログラムを 始めた。実験の初期には、悪巧みを秘め内密にLSDを彼ら自身の スパイへ投与し、「洗脳」を試みた。この分野における先駆的なものとして、 イギリス・アイルランド北方のホワイトノイズ使用による -- 違法だと判決が 出るまで -- そしてより最近では、アメリカ政府が見なすアブグレイブと グアンタナモ刑務所においての、関与が否定されている受け入れ可能な 暴力と拷問としてあいまいな境界線。 1960年代よりDARPAはアメリカ海軍とともに、「自動的な戦場」と「知的な 戦士」のための方法と技術を開発するために、アメリカ国内のすべての 「人工知能」に関する研究へ投資していた。契約は遂行され、特許は 「敵の意識を読む」ために、遠方の敵職員の脳からの信号を記録する ことに狙いを定めて取られた。 これらの努力は、いわゆる「テロとの闘い」の代はとして急速に進展している。 あるアメリカ企業は、「脳の指紋」と呼ぶ技術を開発していると主張する。 「犯罪、テロ活動、または脳の中に隠されている情報調査によるテロリスト 養成における真実の見極めのためだ。尋問下における嘘をつくストレスは、 おそらく結果として特化した波長が現れるはずであり、電極により脳の変動 する電気的信号を検知することができる。しかしこれらは研究の向かっている 方向を指し示すものだ。この企業は、手順はアメリカの裁判所にて受け入れ られていると主張している。 思考盗聴を超えたステップは、それらを直接的にコントロールする試み ということだ。 新しい技術 -- 頭蓋を貫く電磁的刺激(TMS) -- は、関心を生み出し 始めた。これはある特定の脳の領域を強烈な電磁場で刺激することに 焦点が合わされ、そして認識と行動に対し影響された思考が披露されて いる。それは強迫性による行動へと使用することができるという提起がある。 いく人かは映画「エターナル・サンシャイン(※1)」を心に描き、深刻に受け止める。 TMSはうまくいかなかった恋愛の記憶など、欲しくない記憶を消すことに 使用された。現在では、もし対象者の頭に関連のある機械を入れることが できたなら、TMSを隔てて現在稼働中の調査におかれている。 チップ技術もそうで、インプラントされた人工補綴(義手や義足のような装具) などの提供は、知覚の不足や行動のコントロールを圧倒させられるだろう。 そしてこのような可能性のあることを、ヨーロッパ周辺諸国の生体倫理 委員会は厳しく見ている。 技術的空想といんちき薬売りである販売者であるこれらの支持者へ、 捨て去ることをそそのかす。しかし実際は、使用すべきではないという ことではなく、これらの技術は非難すべきである。ある一点についてだけ 考えれば、20世紀に精神分裂病患者へ行われた数万人にもおよぶ ロボトミーだ。イギリスは前例として世界をリードする監視社会であり、 自国の市民をCCTVカメラを通して監視し、反社会的行動禁止命令 (ASBO)とリタリン(商品名、中枢興奮薬)により、彼らの行動をコントロール している。市民の施行の監視に関する可能性は、1984年の視野を 超えてはるか遠くまで進んでいる。 科学は社会の大部分、または個人支出なしで起こすことはできないが、 目的は最低でも利害関係のない知識の追求であり、市場と軍事により 設定されている。これがなぜ神経科学者たちの研究課題の決定に責任が あるかであり、その発展性として明白である。市民の懸念の声は源流から 離れているわけではないというのに、技術が完全に完成し既に準備が できているという時に、なぜ聞き入れられないとされているのか。 しかし源流に近い科学は、いまだにまだ発展中だ。「より良い脳」-- そして 軍事と経済市場の力というスローガンに対しての不協和音を通し、私たちは このような声を通して手段を探している。 これは「より良い人間? 政治的な人間改善と長寿」からの抽出により 編集された。Demosによる論文コレクションはウェルカム・トラストから 水曜日に出版される。Steven Roseは、イギリス・オープン大学の生物学教授。 ※1 エターナル・サンシャイン(Wikipedia より) 『エターナル・サンシャイン』(Eternal Sunshine of the Spotless Mind)は、 2004年公開のアメリカ映画。ミシェル・ゴンドリー監督。人気脚本家チャーリー・カウフマンがプロデューサーおよび脚本家で参加している。 「記憶除去手術」を受けた男女を主人公として、記憶と恋愛を扱った 作品。原題は、劇中でメアリーが暗唱するアレキサンダー・ポープの詩にちなむ。 あらすじ もうすぐヴァレンタインという季節。平凡な男ジョエルは、恋人クレメンタイン (クレム)と喧嘩をしてしまう。何とか仲直りしようとプレゼントを買って 彼女の働く本屋に行くが、クレムは彼を知らないかのように扱い、 目の前でほかの男といちゃつく始末。ジョエルはひどいショックを受ける。 やがて彼はクレムが記憶を消す手術を受けたことを知る。苦しんだ末、 ジョエルもクレムの記憶を消し去る手術を受けることを決心する。 手術を受けながら、ジョエルはクレムとの思い出をさまよい、やがて 無意識下で手術に抵抗し始める…… 。 ※2 ウェルカム・トラスト ウェルカム・トラスト(The Wellcome Trust)は、イギリスに本拠地を持つ 医学研究支援等を目的とする公益信託団体。アメリカ出身の製薬 長者のサー・ヘンリー・ウェルカムの財産を管理するため、1936年に 設立された。その収入は、かつてバロウス・ウェルカム社(Burroughs Wellcome & Co)と名乗り、のちにイギリスでウェルカム財団(Wellcome Foundation Ltd., ウェルカム株式公開会社 Wellcome plc)と 改称した団体から醵出されている。 ウェルカム・トラストは民間団体としては世界で二番目に裕福な医学 研究支援団体であり、その純資産は2006年9月30日時点で134億 ポンドを越える。トラストの使命は、人および動物の健康増進を目的と する研究を助成することにある。また、生物医学研究への資金提供に 加え、一般の科学理解を深めるための支援もしている。医学史に 関する膨大な蔵書を誇るウェルカム図書館を抱えるが、これも一般向け に無償公開している。